ホライゾン

V15 5段+ 比叡山 初登

さて今回完成させた課題のグレードについてだが正直良く解らない。
今まで登った中では最も難しかったのは確かで、それで言うなら16という事になるのだが、そもそも比較するサンプルが少な過ぎるので全く当てにならない。
比較対象となる15というグレードを良く理解するには少なくともそのグレードを50本くらいは登らないと理解出来そうもないが、自分が登った本数はそれに遠く及ばない。
だから今回の課題が15は確実だと仮定して考えてもそれが15のどこら辺りなのかは解らない。
ハイエンドなV15なのか15からはみ出して16に掛かかっているのか、自分には解らない。
16というグレードはもっと15というグレードが多くの人に身近になって初めて見えてくるのではないかと思う。
日本でも4段や5段がそうであったように。
だからこの課題のグレードが確定するにはもっと時間が掛かりそうだ。
もちろん国内のみならず海外の強力なクライマーにもトライして貰って意見を聞きたい。

まあ、本当はグレードなんてどうでもいい。
「なんかやたら難しくてかっこいい課題だ」「よし登ろう」「うーんなかなか出来ない」「出来たー嬉しいな!」
で、いいな。
それでいいし実際それだけだし。
クライミングにおける「グレード」には何か嫌な側面がある。
せっかくの素晴らしいクライミングや課題が無機質な数字のせいで台無しにされてしまう事もある。
多くの人々の関心はそのクライミングの中身では無く、数字のゴシップなのも知っている。
だから本当はグレードにはかかわらずクライミングをしたい。
もし自分が登る事を生業としていなければそういう風に登っているだろう。
しかし勘違いしてもらったら困るのだが僕は「グレードなんて関係ないっすよ」的な斜に構えたかっこをつけたくてそう言っているのではない。
単に「グレード」というものが良く解らなくて考えるのがめんどくさいだけだ。
九州ツアーの前に自分のグレード感覚を確かめたくて既成課題を登ったりしたが、結果ますます解らなくなってしまったし。
まあ、「グレード」はもの凄く機械的に無機質に取り扱えばいいのだろう。
上がりもすれば下がりもする、単なる数字だ。
そんな事より、自分の限界を追及する、より凄いラインを初登したい。
その動機を大切にしたい。

今回登った課題の名前だが「ホライゾン」horizon とした。

グレードはとりあえず5段+~ V15~としておく。